愛知県知多半島南部の美浜町で農業を営む杉浦剛さんの所へ、カメラマンの山下加代さんとともに取材に。豊かな里山を擁した土地で30年近く有機農法で米や野菜を育てる杉浦さんは、竹が広がりすぎて元々あった木々が育たなくなった里山を守るため、竹を間伐し竹炭を作っています。竹炭は穴が多く、バクテリアなどの良い微生物が繁殖するため、畑の土壌改善にぴったりで、ミネラルたっぷりの作物が採れるそうです。
この日も撮影のために竹を専用の窯で焼いてもらいました。乾いた竹も青竹も油が十分にありよく燃え、700度ほどになるそうです。燃え上がる炎も、消火した炭も、選べないくらい美しいショットをたくさんカメラマンの山下さんが撮ってくれました。この写真は杉浦さんの静かな、そして大らかな情熱を感じます。(photograph 山下加代)